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特別支援教育論(小中高)

2024/07/11
児童教育
[担当教員] 河田将一 
[対象学年] 1年生教職必修

ショッピングセンターや駅をはじめよく見かける「トイレの看板」は、「正装している青色(黒色)の男性/スカートを着用した赤色の女性の絵」が掲げてあります。この絵(ピクトグラム)によるトイレの表現方法に対して、私たちは「幼い表現方法」と思ったことはないと思います。この日記を見ているみなさんの年齢段階を考えてみれば、「男子トイレ」「女子トイレ」などの「文字だけ」が掲げてあればよいはずですが、そうなっていないのはなぜでしょうか?

今日の授業は、小中高校の通常の学級で「特別な支援が必要な児童生徒にどのような支援を組織的に展開していく必要があるか」を考えてもらいました。

組織的支援の展開には「4つのステージ」があり、まずもって取り組むべきことは、特別な支援の要・不要に関わらず「学級の全員に分かりやすい指導・支援」であることを理解してもらい、そのためには「ユニバーサルデザインの視点に立った指導・支援」が求められていることを語りかけました。

ユニバーサルデザインの支援に立った指導・支援を行うに当たっては、「誰もが過ごしやすい環境づくり」と「誰もが分かりやすい授業づくり」の2つが必要です。これら2つの展開には、教室内の環境の整備、板書の工夫、授業の流れの提示、プリントや教材の見やすさ、望ましいチョークやホワイトボードマーカーの色など、児童生徒のことを考えながら調整していくことが必要で、トイレのピクトグラムと同様に、「学年や学校種別に関係なくやり続けるべきこと」がたくさんあることを感じてもらいました。

 次回の授業は、前半で特別支援学級の仕組みを知り、後半は交流及び共同学習の現状と課題を学びます。

学生の感想

チョークの色やホワイトボードでの色覚バリアフリーについて学習したことが一番心に残りました。色がくすんで見える人やぼやけて見える人がいるということを知り、自分たちの感覚が当たり前ではないということを知ることができました。今日の学びをこれからのボランティア活動や実習に生かしていきたいと思います。


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