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教育原論【幼小中高】

2024/05/24
児童教育
[担当教員] 岡村健太 
[対象学年] 1年生教職必修

 「教育原論」という科目は、教職課程を学び始めたばかりの1年生を対象とした科目です。教育の歴史や思想に加えて、教育に関する基礎的な用語・理論等を学びます。今回のテーマは「ロックとルソー」でした。高校までの学習では、ホッブズと並んで「社会契約」の文脈で紹介されるロックとルソーですが、両者ともに教育学上の名著も書いていることが知られています。

 

 ロックの『教育に関する考察』は、友人からの子育て相談へのアドバイスの手紙をまとめた本です。息子を立派なジェントルマンに育てる為には、というテーマで書かれているので、一般的には厳しい教育のイメージが強いのですが、現代にも通じる表現がちりばめられています。特に「体罰がいかに教育に良くないのか」について、手を変え品を変え、何度も言及する箇所はとても興味深いです。 ルソーの『エミール』は、「もし私(ルソー)がいいところの坊ちゃん(エミール)の家庭教師になったら」というテーマで描かれた本で、個人的には教育学史上最高傑作ではないかとさえ思っています。但し、読むにはなかなか難しい本ですので、「いかに子どもを大切にするか」「いかに子ども自身が考える姿を支えるか」という観点から、かいつまんで解説しました。

教員のコメント

岡村健太

学術上の名著を最初から最後まで直接読むには、専門知識が必要で苦労しがちです。読める所だけ読んだり、解説書を先に読んだりしつつ、少しずつ何度も挑戦してみて下さい。その都度、新しい発見がある筈です。


学生の感想

学生

ロックもルソーも高校で習いましたが、教育面中心で学んだのは初めてでした。2人とも、当時の教育の当たり前に疑問を持ち、現代に繋がる、今でも教育の主軸になるような考えをしていて凄いと思いました。


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